ニキビ痕とダーマペン4について
当院でダーマペン4を導入して半年以上が経過しました。しわ、たるみ、美肌、毛穴、ニキビ痕など様々なの目的に応じて数種類の薬剤と組み合わせてダーマペン4を使っていますが、その効果に驚いています。中でも治療に根気のいるニキビ痕治療に対しては、従来の治療に比べてダウンタイムが短いにもかかわらず、1回の効果が大きくなったと感じています。
ニキビ痕といっても、炎症後の色素沈着などの軽いものから、炎症性のニキビの赤みが数ヶ月以上残っているもの、クレーターととばれるニキビが瘢痕治癒した後の、生涯残るような深い傷跡までさまざまあります。
炎症後の色素沈着だけの場合は、時間とともに少しずつは薄くなり、ピーリングやレーザーによる治療、外用などで改善するものもあります。
ニキビ痕の赤みが数ヶ月以上残っているような場合は、赤みは長引き、赤みがひいてくると瘢痕となって質感が悪くなったり、凹んだりすることもあります。そして、クレーターとよばれるニキビ痕は一番厄介で、膿がたまるようなニキビができた後、皮膚の深いところで瘢痕治癒がおこって、ひきつれをおこし、生涯残るような傷跡になってしまったものです。この2つの場合は、ダーマペン4による針による物理的な刺激、瘢痕のおこっている場所にコラーゲンやエラスチンなどを再生させるお薬を届けることがとても重要だと思っています。
ですので、当院でのダーマペン4は、ダーマペン4単独ではほとんどしておらず、他の薬剤との組み合わせて施術しています。組み合わせる薬剤は、コラーゲンやエラスチンなどの皮膚の再生を促すスネコス、色素沈着も合併している場合はミラノリピール、皮膚の質感の悪さ、たるみ、赤みも合併している場合はエクソソームと年齢や肌の状態、色素沈着の合併の有無、瘢痕の部位などによって、患者さんに提案しています。
この治療では、フラクセルレーザーなどによる熱照射が加わった治療より、ダウンタイムがより少なく、薬剤の効果で創傷治癒も早く、施術後の肌は柔らかくなるように感じています。
1回でも効果を感じられますが、まずは、5回くらいを目安にするともっとよくなる治療です。
いろいろな治療を試してもなかなかうまくいかなかった方や、ニキビ痕ではなく、難治性ニキビの方にもおすすめできる治療です。